それは、数日前のこと。 午後3時頃、玄関の私の部屋で仕事をしていたら、階下から若女将の押し殺すような叫び声(?)が聞こえた。
「おっ、また来たか!」
その声を聞いて、即座にカメラを手に取り、急いで声のする方に階段を駆け下りた。
桜家の勝手口から外を見ると、いましたよぉ、その動物が。
それは・・・
この動物、皆さんご存知ですか?
実は、その4日前のやはり同じ時間に、たまたまチェックインをされていたドイツ人のご家族のお客様がいらっしゃったので、玄関でご案内していたのですが、ふと、外を見ると、なんだかタヌキのような、イタチのような動物が道路の上をヒョコヒョコと歩いているではありませんか。
で、そのお客様を外にお連れして一緒に見ていたのですが、こちらに気づいたその動物はさっさと走っていってしまったのです。
「あれは一体なんなんだ?」
と、若女将と話をしていたのですが、調べてみたら、どうやら「ハクビシン(白鼻芯)」というらしい。
ハクビシンは元々は中国や東南アジアに生息する動物なのですが、その毛皮を利用するために移入したものが自然に帰化したらしいのです。
木登りが得意で、果実や種子、昆虫などを食べるそうなのですが、そこにえさがあると分かると同じ道をまた通る習性があるらしい。
だから、また桜家の前の道路を歩いていたんですね。
こんな動物がいたんだよ、と子ども達に話したら、
「え~、見たかったぁ。」
と光里。
「じゃぁ、また今度見つけたら教えるよ。」
と言っていたら、なんと、その翌日、私が2階で掃除をしていたら、外からガサガサという音がしたので、見てみると、また来ているではないですか!
急いで子ども達に声をかけて、外に行ったのですが、
「キャー、可愛い!」
なんて大声で追いかけまわしてしまって。
道路の側溝の中にいたのですが、その声に驚いたハクビシン。 あっちに逃げ、こっちに逃げした挙句、慌てて山のほうへ逃げていってしまいました。
「そうやって脅すと、もう二度と来ないかもよ。」
なんて言ったのですが、実はこのハクビシン、人の住宅の屋根裏部屋に住み込んで大量の糞をするそうで、しかもその糞はノミやダニの繁殖場所になったり、病原菌は持っているし、畑の野菜や果物は食べてしまうし、おまけにその可愛い見た目からは想像がつかないほど凶暴だったりするそうで・・・。
見ているだけなら可愛いけど、近づいてくれないほうが良いみたい。
でも本当に可愛かったですよ♪
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