「こんな手紙が来てたよ!」
と郵便ポストを覗いていた若女将が手紙を持ってきた。
「あのお客さんじゃない?ほら、自転車で来た。」
その手紙はフランスから届いたもので、名前は Patrick と書いてありました。
「あぁ、覚えてるよ。 自転車で一人で日本国内を旅行していて、確か桜家には4泊したんだよね。 」
手紙の表や、中に入っていた絵はがきには "La Rochelle" と書いてあります。・・・
というのも、実はこのお客様がチェックアウトされる時にも裏にフランス語でメッセージを書いた絵はがきをくださったのですが、その絵はがきに書いてあったのもこの "La Rochelle" だったのです。
「私の家のすぐ近くの有名な観光地です。」
とおっしゃっていたっけ。
実は、その絵はがきは桜家の玄関のところに貼ってあるので、いつも目にしていたんですね。 だから、その地名を目にしただけですぐに思い出したのです。
お手紙の中には、
「いつか奥さんや娘と一緒にペンション桜家に行くのが夢です。」
と書いてあります。
桜家にお泊まりいただいたのは、2008年の5月でしたが、こうしてお手紙をいただけるなんて、本当に嬉しいです。
Patrick さん、ありがとう♪
ところで、ちょっと話はそれますが、この文章を見ると、すごく特徴的、というか個性的な書き方が見受けられます。
特に、"f" の文字は、そのアルファベットの下のほうに○がついてるでしょ?
以前、テレビで見たことがあるのですが、フランスの人たちは文字を書くときに、いかに個性的に書くかを重要視する傾向がある、と言っていました。
私達日本人は、どちらかというと、きれいな字を書く、上手に書く、ことが求められ、美しい字を書く人は素敵な人、という印象を受けますが、フランスの人はどんなに読みにくい字でも、それが私の字であり、私の個性である、と考えるそうです。
もう一つ言えば、自分は字が汚いから恥ずかしい、と思うことってありませんか?
でも、国が違えば、それがあなたの個性です、と逆に評価されることもある、ということらしいのです。
今回のお手紙はたぶん読みやすいように書いてくださったのだと思いますが、封筒の裏のフランスの住所を見るとほとんど読めないのです。 フランスの住所なので難しいということもあるのでしょうけど、これでは返事が書けない!
ということで、単語を想像しながらネットで調べてやっと住所が判明しました。(これで返事を書くことが出来ます。)
国が違えば、文化も違うし、価値観も違う。 面白いですね。
(ちなみに、1枚目の写真の向こうには、光里が写っています。厨房のテーブルの上で宿題をやっているところ。)
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